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学校法人では、授業料以外にも修学旅行積立金、教材費、給食費、PTA会費など、保護者から多様なお金を預かります。これらをすべて学校の収入として処理してしまうと、資金収支計算書や事業活動収支計算書の表示を誤るおそれがあります。大切なのは、学校法人の収益なのか、保護者等から一時的に預かっているだけなのかを区分することです。この記事では、実務で迷いやすい預り金処理の考え方を整理します。
預り金とは、学校法人が一時的に受け取り、後日、第三者への支払いや保護者への返金に充てるお金です。学校法人が自由に使える収入ではないため、原則として収入科目ではなく負債として管理します。
例えば、保護者から集めた教材費を業者へそのまま支払う場合は、学校が教材を販売しているのではなく、購入代金を預かって支払っている性質が強くなります。この場合は、預り金として処理するのが基本です。
修学旅行積立金は、毎月一定額を保護者から集め、旅行会社への支払いに充てるケースが多くあります。この場合、入金時は預り金、旅行会社への支払時は預り金の減少として処理します。
注意したいのは、旅行終了後の残額です。余剰金を保護者へ返金するのか、卒業記念品など別目的に使うのかを曖昧にすると、説明責任の面で問題になります。実務上は、学年別・目的別の補助簿を作成し、残額の処理方針を保護者に明示しておくと安心です。
保護者負担金は、名称だけで判断せず、実態で整理します。
・教材費:実費徴収で業者へ支払うものは預り金
・給食費:外部業者への支払いを学校が代行する場合は預り金
・PTA会費:PTAの活動資金であれば学校法人会計と分けて管理
・余剰金を学校活動に充当するもの:学校法人の収入処理を検討
特にPTA会費は、学校法人とは別団体の資金であることが多いため、学校の通帳に混在させると責任の所在が不明確になります。やむを得ず学校が収納事務を行う場合でも、PTA分の残高が分かる補助簿を必ず作成すべきです。
学校法人の預り金処理では、保護者から集めたお金を「学校の収入」と「一時的な預り金」に分けることが重要です。修学旅行積立金、教材費、給食費、PTA会費は、いずれも目的別・学年別・団体別に管理し、残高と使途を説明できる状態にしておく必要があります。保護者負担金の管理に不安がある場合は、学校法人会計に詳しい専門家へ早めに相談することで、決算時の修正や監査対応の負担を減らせます。