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オーナー企業の株価は、「業績」だけでなく「バランスシートの中身」で大きく変わります。
中でも現預金が厚くなりすぎると、自社株評価が跳ね上がり、将来の相続・贈与時の税負担が重くなりがちです。そこで近年よく活用されているのが、不動産小口化商品への法人投資です。
実はこの投資、「3年間は取得価額で評価され、3年経過後は時価評価に変わる」という仕組みを上手に使うことで、株価対策として大きな武器になり得ます。
12月19日に令和8年度税制改正大綱が公表されました。先日のコラムにて紹介しましたように、個人が所有する「貸付用不動産」の評価の見直し(相続税、贈与税の取り扱い)が明記されました。来年の3月末までに改正内容は確定いたしますので、税制大綱通りの内容になるかは確定しておりません。また現状では2027年1月1日以後に相続が発生した財産が対象以降取得分が対象とはなっておりますが、こちらも最終的にどうなるかは分かりませんので今後の動向に注視する必要があります。
また、法人が所有する「貸付用不動産」、「不動産小口化商品」については、当該コラム作成時点においては、議論に上がっていないようですが、今後の議論により税制改正に織り込まれる可能性がありますので注意が必要です。
オーナー企業の自社株評価(類似業種比準価額・純資産価額)では、会社が保有する資産が大きいほど、1株あたりの評価額も高くなる傾向があります。
特に、
一方で、賃貸不動産などの事業用資産は、評価方法や収益性の見方により、現預金ほど評価額が膨らまない場合があり、株価対策として組み替えの余地が生まれます。
法人が不動産小口化商品(信託受益権など)に投資すると、貸借対照表には「投資その他の資産」等として計上されます。
この資産は、株価計算上、次のように評価されるケースが一般的です。
ここが株価対策のキモになります。
投資直後から3年間は、取得価額で評価されるため、
この間、
3年を過ぎると、評価方法が時価に切り替わります。
もし物件の評価が取得価額より下がっていれば、
もちろん、物件や市場環境によっては時価が上昇することもあり得ますが、
例えば、オーナー企業A社のケースを考えます。
ここで、現在の現預金2億円のうち5,000万円を不動産小口化商品に投資するとします。
1〜3年目:
4年目以降:
このように、「3年間取得価額→その後時価」という流れを踏まえて、事業承継のタイミングから逆算しながら投資の年・金額・商品を設計することが重要です。
不動産小口化商品を株価対策として検討するなら、次の点を必ず確認しておく必要があります。
不動産小口化商品は、単に「税金が減る」「利回りが良い」という観点だけでは、本当の力を発揮しません。
「3年後に時価評価になる」というルールを前提に、自社の株価と事業承継計画をセットで設計することが成功のポイントです。
法人による不動産小口化投資は、
という特徴を持つ、オーナー企業向けの株価コントロールツールです。
「うちの株価は今後どう動きそうか」「いつ投資を始めるのがいいのか」といった疑問があれば、ぜひ一度ご相談ください。