コラム
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昨年度、グループ法人である税理士法人アーク・パートナーズにて税務顧問をしているお客様に税務調査が入ることになり、立会を行いました。
その顧問先は規模は大きいものの経理はしっかりしており、また定期的に訪問して適宜不明な点については打ち合わせをおこなっているお客様でしたので特に心配することなく税務調査にのぞみました。
税務調査は通常初日の午前中に会社の概況のヒアリングがあり、午後から本格的に調査がはじまります。今回の調査も初日の午前中に会社の概況のヒアリングからはじまりましたが、いつもと少し様子が違いました。そのヒアリング内容は事業内容だけにとどまらず、最近会社内で不正が起きていないかということを執拗に聞かれたのです。よくよく話を聞いてみると、税務調査前に会社内の主要な役職者の預金口座の動きを過去数年間にわたって調べてきており、ある従業員個人の銀行口座に多額の入金が定期的に行われているということからのヒアリングでした。
詳細はこちらでは記載できませんが、結果的に個人口座に多額の入金があった従業員は会社の売上を着服していたということが判明したのです。会社内で横領が起こりにくい仕組みづくりができていれば防げていたのかもしれません。
不正や従業員による横領があった場合は、それが会社(社長)の主導で行われたかどうかにより重加算税の対象、青色申告の取り消しになるケースもあります。
不正や横領が起こる前に、適切な組織体制を整備することが重要になります。
内部統制の整備、内部監査の実施等もお気軽にご相談ください。